メルマガ「人事労務の勘所」

2016.06.08

第32回 外回り営業社員の居場所をGPSで把握することは許されるか?

いつもお世話になっております。
ロア・ユナイテッド法律事務所でございます。

今月も人事労務の勘所を配信いたします。
皆様のビジネスシーンや生活の中で、少しでもお役立ていただければ幸いです。

※このメールは以前に、当事務所にお越しいただいた方、
名刺を交換させていただいた方、当事務所のHPより
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■ロアからのご案内■
今回のメルマガテーマにつきましては、
弊所HPの「法律Q&A」にも掲載しております。
『外回り営業社員の居場所をGPSで把握することは許されるか?』
https://www.loi.gr.jp/knowledge/businesshomu/homu04/pagename160606.html

判例等を加え、内容をもう少し詳しく記載しておりますので、
是非、ご一読ください。

その他にも「法律Q&A」では、ロアの担当弁護士の経験に基づき、
皆様が今後直面するかもしれないテーマについて、
解説や対応策を掲載しております。

メルマガとあわせてお役立ていただければ幸いです。

法律Q&Aのページはこちら(当事務所HP)
https://www.loi.gr.jp/knowledge/

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『今月の人事労務の勘所』
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【 Q 】
外回り営業社員の居場所をGPSで把握することは許されるか?
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【 状況 】
外回りの営業社員に対して、会社支給のGPS機能付き携帯電話の
携行を義務付け、位置情報アプリ等で居場所を把握する
仕組みの導入を検討していますが、従業員からは
「プライバシーの侵害だ!」と反発されてしまい、困っています。
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【 A 】
就業時間中に合理的な理由により、位置情報を把握することは
法的には問題ありません。他方、就業時間外についてまで
位置情報を取得しようとすればプライバシー侵害となりえます。
また、導入に際しては、従業員の理解を得た上で、
GPS携帯電話使用規程を作成するなどしてルール化しておくが重要です。
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【 解説 】
労働者は、労働契約の最も基本的な義務として、
いわゆる職務専念義務を負っています。
そのため、就業時間中において、会社支給の携帯電話のGPS機能により
会社に居場所を把握されることについては、
受忍すべき範囲内であると考えられます。

会社が外回り営業社員の居場所を把握する目的としては、
当該社員がどのような会社に営業をかけているのかを把握する目的や、
緊急時にすぐに駆けつけるなどの対応を採る目的などが考えられますが、
これらの目的は合理的なものといえます。

また、社内で就業している労働者は、就業中当然に
その居場所を把握されていることとの均衡もあります。

他方、就業時間外についてまで労働者の居場所を把握することについては、
合理的な理由はなく、プライバシー侵害となり得ます。
GPS携帯電話使用規程を作成するなどして、就業時間外は
位置情報アプリを終了させる、携帯電話の電源をOFFにする、
などのルールを明確にしておくことが重要です。

以上のとおり、就業時間中にGPSにより外回り営業社員の居場所を
把握すること自体は法的には許されると考えられます。

もっとも、導入に際しては、その目的や範囲を事前によく説明した上で、
労働者の理解を得ることが重要です。
法的には問題がなくとも、反発する労働者に無理に押し付けて
士気を下げるくらいなら、自由に外回り営業をさせたほうが
仕事の能率が上がることも考えられます。

新しく導入する際には慎重に判断する必要があるでしょう。
(文責:弁護士 結城 優)

~ 次回、平成28年7月配信予告 ~
【 Q 】
居酒屋で泥酔し、店員を殴り逮捕された社員の懲戒解雇は有効か?

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~ 執筆者コラム ~
昨年12月に入所いたしました、弁護士の結城優と申します。

私は、東京弁護士会の労働法制特別委員会という委員会に所属しています。
委員会活動の一環として、判例研究会にも参加しているのですが、
最新判例について毎回ハイレベルな議論が交わされており、非常に刺激的です。

ご高名な先生方が大勢いらっしゃる中で気後れしそうになることもありますが、
積極的に委員会活動に参加し、日々の業務に役立てていきたいと思っています。

弁護士 結城優のプロフィールはこちら
https://www.loi.gr.jp/about/lawyer/yuki-yu.html#namelawyer

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