メルマガ「人事労務の勘所」

2017.04.06

第42回 従業員が突然逮捕されてしまったら?

いつもお世話になっております。
ロア・ユナイテッド法律事務所でございます。

今月も人事労務の勘所を配信いたします。
皆様のビジネスシーンや生活の中で、少しでもお役立ていただければ幸いです。

※このメールは以前に、当事務所にお越しいただいた方、
名刺を交換させていただいた方、当事務所のHPより
メルマガ購読のご登録をいただいた方を対象にお送りしております。
不要の際はお手数ですが、下記【配信停止はこちら】よりお願いいたします。

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

『今月の人事労務の勘所』
---------------------------------------------------------------
【 Q 】
従業員が突然逮捕されてしまったら?
---------------------------------------------------------------
【 状況 】
ある従業員が無断欠勤を始めたところ、
ほどなく警察に逮捕・勾留されたことが判明しました。
このような際、会社としてはどのように対処したらよいでしょうか。
---------------------------------------------------------------
【 A 】
事実関係をよく確認したうえで、処分や解雇を検討する際には、
刑事手続の見通しやこれに要する期間を見極めることが肝要です。
---------------------------------------------------------------
【 解説 】
従業員が無断欠勤を始めた後で、その従業員の弁護人だという
弁護士から連絡が入ることがあります。

このような場合、会社としては、まずは弁護人から以下の事項を聞き出すべきです。

1、事件の概要(逮捕日時・場所、被疑事実、罪名、被疑事実に対する本人認否等)
2、勾留場所(警察署が多い)
3、本人の会社に対する意向(顧客対応等、業務に関するものなど)

接見禁止決定が出ていなければ、勾留場所で本人と面談して
事実関係や今後の意向を確認すべきでしょう。

被疑事実が判明した段階で、会社は従業員に対する処分を検討することになります。
この場合、過去の裁判例、本人の認否の状況、有罪・無罪の見通し等を勘案しながら、
処分の適否及びその種類等を検討していくことになります。

ここで、推定無罪の原則からすれば、判決確定前の処分決定には慎重であるべきですし、
仮に本人が容疑を否認している場合には、なおさらそうだといえます。
判決の確定までは処分を保留するというのが、本来のあるべき姿です。

もっとも、通常の起訴(公判請求)であれば、
一審判決が出るまでに少なくとも数か月程度はかかりますし、
控訴がされれば、判決確定はさらに先延ばしになります。

勾留中に起訴されずに釈放され、いわゆる在宅事件となった場合には、
起訴・不起訴の処分決定だけで、数か月以上も待たされてしまう場合もあります。

このような場合に、会社として処分の結論を急ぐ必要から、
有罪判決を見越して、起訴や判決を待たずに解雇等の処分をする
というような運用も実際にはされているようです。

より安全な方法として、処分をしない代わりに自主的な退職を促し、
合意によって労働契約を終了させる場合もあります。
(文責:弁護士 岩野高明)

~ 次回、平成29年5月配信予告 ~
【 Q 】
休憩時間中の外出を許可制や届出制とすることは認められるか?

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

~ 執筆者コラム ~
働き方改革の一環として、兼業・副業の普及拡大が政府の実行計画に
盛り込まれましたが、現実的にみると、クリアすべき課題が多いように感じます。

最大の障害と考えられるのは、労働時間の管理に関するものです。

現在の労働基準法の解釈では、
たとえば、早朝に2時間、副業である新聞配達をしてから本業に出勤した場合、
本業で6時間を超えて就労すると、超過分は割増賃金の支給対象になります。
この場合の支給義務は、本業の事業者に生じます。

このため、「副業での労働時間をどうやって把握するか」
という非常に困難な課題が浮上してきます。

この問題をはじめ、想定される様々な問題に政府がどのように対処するのか、
今後も注視していきたいと思います。

弁護士 岩野高明のプロフィールはこちら
https://www.loi.gr.jp/about/lawyer/iwano.html#namelawyer

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

■事務所情報■
ロア・ユナイテッド法律事務所 代表パートナー 岩出 誠
〒105-0001 東京都港区虎ノ門1-1-23 虎ノ門東宝ビル9階
Tel:03-3592-1791(代表) Fax:03-5532-8427
E-mail:info@loi.minato.tokyo.jp
URL:https://www.loi.gr.jp/

【法律相談お申し込みはこちら】
https://www.loi.gr.jp/consultation/

【配信停止はこちら】
※本配信でURL装着

最後までご覧いただきありがとうございます。
今後もビジネスシーンや生活でお役に立つ法律情報をお送り致します。
ロア・ユナイテッド法律事務所 メールマガジン担当 能
                            以上

新規ご相談予約専用ダイヤル
0120-68-3118
ご相談予約 メルマガ登録はこちら