メルマガ「人事労務の勘所」

2014.11.11

第13回 採用した従業員の履歴書に嘘や、前科があることがわかったら?

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『今月の法律豆知識』
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【 Q 】 
採用した従業員の履歴書に嘘や、前科があることがわかったら?
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【 状況 】
A社が昨年「高卒」の募集条件で大工として採用したBにつき、
採用時に提出した履歴書の記載に嘘(真実は大卒、前職も別会社)
があり、そこで横領の責任で懲戒解雇され、
執行猶予付きの前科もあることが分かりました。
Bを辞めさせるにはどうしたら良いでしょうか。
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【 A 】
周知された就業規則の中で、懲戒解雇理由や解雇理由に、
経歴詐称が明記されていれば、懲戒解雇や普通解雇することもできます。
ただし、解雇予告等の手続きについてご注意ください。
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【 解説 】
採用時に提出された履歴書の記載や採用面接への応答に経歴詐称があり、
それが重要な経歴に関する場合、周知された就業規則中に経歴詐称が
懲戒解雇理由や解雇理由として定められていれば、
懲戒解雇や普通解雇が可能でしょう。

裁判所は、学歴や犯罪歴などの「重要な経歴詐称」を
懲戒解雇理由として認めています。
従業員が会社を騙したという不正行為によって
会社と従業員との間の信頼関係を壊してしまうことが根拠です。
学歴を高く偽った場合だけでなく、
大卒を高卒というように低く偽った場合も入ります。

ただし、犯罪歴については、裁判所の中には、世間感覚よりは、
経歴詐称への該当性を制限的に見る向きもあり、
会社が質問してこれに正しく答えなかった場合しか
懲戒解雇にはできないという見解を示すものもあり、注意が必要です。

A社は、「高卒」の募集条件で採用し、前科内容も
前の職場での横領事件で、懲戒解雇までされていることなどから、
Bには「重要な経歴詐称」があったと言えます。

ただし、紛争リスクを考慮すると、Bに、以上の事情を説明し、
退職を促し、これを拒否した場合に解雇予告等(労基法20条)を順守したうえで
懲戒解雇または解雇する配慮は必要でしょう。
(文責:弁護士 岩出 誠)

~ 次回、12月配信予告 ~
【 Q 】
盗難された社有車が交通事故をおこした場合に会社は責任を負うか?

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~ 執筆者コラム ~
労災補償制度の趣旨としては、
①被災労働者等への簡易・迅速で手厚い補償を行う
という被災者等の救済目的と機能だけではなく、
②使用者の損害賠償責任を労災保険で填補し、使用者の
経済的負担を減らし、労使の生活の基盤である
企業の存続を図る機能があり、
③両者の機能が相俟って、労使間に発生する労災事故をめぐる
紛争の発生を抑制し、あるいは、早期に、労使間の賠償問題を解決させ、
平和を回復する目的と機能をも期待されています。

しかるに、裁判所は、この②、③の目的と機能(保険利益)を
奪う判断を次々と示し、労災保険制度を崩壊させかねない
危険な状態にあります(詳細は労判12月1日付「遊筆」掲載予定)。

弁護士岩出 誠のプロフィールはこちら
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