法律Q&A

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中高年の再雇用制度とは何か?(P1-8)

(1)再雇用制度
 一度退職した従業員の再雇用制度としては、現在、法律上は、いずれも努力義務に留まっていますが、一つには、育児のため退職した従業員の再雇用制度があります(育介休法27条)。しかし、一般的に普及しているのは、定年後の再雇用制度でしょう。なお、最近、リストラ策の一環として(P7-7参照)、中高年の定年前早期退職後の嘱託再雇用などもありますが、基本的には下記(3)と同じ法的問題があり得ます。
(2)定年後再雇用制度
 ここでは、最も普及している定年後再雇用制度を中心に説明します。
現在、事業主は、60~65歳の定年に達した人が雇用の継続を希望する場合、65歳まで継続して雇用するよう努めなければなりません(高齢者雇用安定法4 条の2)。何らかの定年後再雇用制度を設けている企業は多くなっていますが、希望者全員を65歳まで継続して雇用している企業は余り多くありません。
(3)再雇用は権利か
 そこで、再雇用が権利か否かが争そわれることがあります。一般的には、定年後の再雇用は、新たな労働契約の合意として、使用者側が雇用する者を選別できるのが原則とされ(三井海上火災保険事件・大阪地判平10.1.23 労判731-21等)、再雇用は権利とは言えません。しかし、就業規則や労働協約等で定年退職者に欠格事由のない限り再雇用の権利を与えていたり、そのような取り扱いが慣行として確立され黙示の契約内容となっていた場合には、定年退職者には再雇用契約の締結を求める権利が生じることがあります。また、定年後の自動的な雇用継続の慣行によって使用者と定年退職者間に黙示の再雇用契約が成立していると判断した判例もあります(大栄交通事件・最判昭51.3.8労判245-24)。
(4)3年の期間雇用
 なお、満60歳以上の高齢者は、3年の期間雇用の対象とされており(労基法14条3号)、例えば、定年後63歳までの3年間の期間付き嘱託契約も可能です。

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