法律Q&A

分類:

賃金の種類にはどういうものがあるか?(P5-1)

(1)賃金の種類等
 民法の雇用契約上、労働者が、使用者に対して労務の提供をし、その対価として得る報酬が、賃金とされます(同623条以下)。実際上、一般の多くの企業では、名称や種類は企業によって異なりますが、給与(賃金)規程等が置かれ、そこで、賃金の構成として、概ね、[1]「月例賃金」として、a.基準内(所定内)賃金たる、基本給、役職手当、職務給、職能給等と、b.基準外(所定外)賃金たる、住宅手当、家族手当、時間外・休日・深夜労働手当、通勤手当等が置かれ、他に、[2]賞与(一時金、ボーナス)、[3]退職金(退職手当)等が定めれらています。
(2)労基法上の賃金の定義
 これに対して、労基法は、賃金の支払に関して様々な規制を設け、それらの規制に違反した場合には、使用者は、労働基準監督官による指導や、罰則の適用を受けたりします(P5-2参照)。そこで、労基法の規制の対象となる「賃金」の意味を明確にするため、定義規定が設けられ、「賃金とは、賃金、給料、手当、賞与その他名称の如何を問わず、労働の対償として使用者が労働者に支払うすべてのものをいう」と定められています(同11条)。
(3)労働の対償
 つまり、「賃金」に当てはまるためには、「労働の対償」であること、という条件を満たす必要ですが、これに当たるか否かは、当該給付の性質・内容等に照らして個別・具体的に判断されます。行政解釈は、労働の対償とならない使用者からの給付として[1]「任意的恩恵給付」[2]「福利厚生給付」[3]「企業設備・業務費」という概念を立て、これらにあたるものは賃金ではないとしています。しかし、これらに一見当たるように見えても、就業規則その他において支給基準が明らかにされており、使用者に支給義務がある場合には賃金に当たると解されています(退職金に関する伊予相互金融(住友化学)事件・最判昭 43.5.28 判時519-89等)。

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