法律Q&A

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労基法上の三六協定等の労使協定と労働協約の関係は?(P11-3)

(1)労使協定制度の拡大
 昭和62年以降、労使協定に定められた「みなし労働時間」がただちに労働時間となることを認めた事業場外労使協定を定めた同法38条の2や、協定による計画的な年休日がそのまま当該労働者の年休日となることを定めた同法39条、さらには平成10年の労基法改正により一斉休憩の適用をはずすための協定(34条2項)等が新たに加わったことにより、「事業場の労使協定」の機能は一層重要性を増しつつあり(貯蓄金管理・18条、賃金控除・24条、変形労働時間制・32条の2・4、フレックスタイム制・32条の3、専門職型裁量労働制・38条の3、計画年休制・39条5項等の各協定)、育児・介護休業法や雇用保険法などでの労使協定等を加えると(P10-1P10-2参照)、全体として労使協定に関する定めは20数項目に及びます。
(2)労働協約と労使協定の相違
 労務管理の実務では、労働協約と労使協定は同義語で使用される場合もありますが、法律的には両者は明確に違うものです。労働協約としての労使協定は、規範的効力(労組法16条、P11-2参照)によって労働関係上の権利義務を設定する効果を持ちますが、事業場の労使協定は、計画年休制(P4-16参照)を除いてそのような効果を持たず、協定で定めた制度を労基法上適法とする効果(例えば、前述P4-3の36 協定は、本来は罰則付きで禁止されている、同法32条に定められた法定労働時間を超えて労働させ、または同法35条に定められた法定休日に労働をさせることができる意味での、いわゆる免罰的効果)を持つに留まります。但し、事業場の労使協定が労働協約の要件(労組法14条、P11-2参照)を満たしている場合には、その労使協定は両者の性質を併せ持つことになり、労基法等の事業場労使協定としての効果と労働協約としての効果の双方を持つことになります(菅野和夫「労働法」第5版補正2版80参照)。

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